Black Cloud Guitar Products インタビュー!

Black Cloud Guitar Products

2016年夏、こっそりと始動し2017年より本格的な販売を開始、現在東北地方を中心にどんどん勢力を強めているメーカーBlack Cloud Guitar Products。

一目で分かるヤバみ感とミステリアスな程の情報の少なさ。気になっていた方も多いのではないでしょうか。
「次世代のギタリストの為に」をテーマに掲げ、今後どんどん発展していくであろうBlack Cloud。代表の黒岩さんにその製品作りについてお伺いしました! f:id:handmadetown221b:20180106150529j:plain▲BLACK SMORKER SIGMA CUSTOM。ローズネックが激つよ。

 

超実力派。

-それでは早速一つ目の質問です!Black Cloud Guitar Productsさんはどういった流れで設立されたのでしょうか?メジャーファクトリー退社後、ガレージメーカーの技術職としてオファーをもらいガレージメーカー救済を経た後、そのギター制作業務をすべて引き受ける形でブラッククラウドギタープロダクツを立ち上げました。
それから二年ほど経って生産ラインも落ち着いてきたので、ブラッククラウドとしてのギター作りを始めました。


-現在のメンバーと製造体制について教えてください。
現在従業員2名と私の合計3名で、月に40本程製造しています。
スタッフは柳澤と川上の両名とも私の後輩で、メジャーファクトリーに在籍していました。
柳澤は、私より1年ほど前にガレージメーカーに入社しており、現在は企画・デザイン・組み立て・セットアップを中心に業務しております。
川上は、私のもとで働いておりましたが、私の退社後どうしても私のもとで仕事を一緒にしたいとのことで、ちょうど人員補強を考えていた時期と重なり、誘いました。
購買関連全般・木工全般を担っています。
僕らのコンセプトは、次世代のギタリストたちにカッコよくって、アメリカンナイズドした音のギターで活躍してほしいので、
若い世代の方たちに使ってほしい!というコンセプトで企画し作っています。
なので、企画立案は若手が担っています。僕はそれを統括して、リリースする役目です。


-各モデルの名に冠する、BLACK SMOKERの名前の由来を教えてください。
Cloudが雲であるように、Smokeも又吹きあがる煙。そんな勢いのあるそしてどこか幻想的でいるようなそんな感じでしょうか。
僕自身がCloudもSmokyも好きだっつーのもあるかもしれませんが(笑)


-通常のDELTA、SIGMAモデル、CUSTOMモデル、DIABRO、そしてPRIVATE RESERVEモデルについて、それぞれどういった区分で作り分けているのでしょうか?レギュラーのSIGMA/DELTAは比較的リーズナブルに設定することで、1本でそこそこの楽曲に対応できるように設定しました。
リーズナブルといっても、そこそこ高いですから、せっかく買ったのに、使えないギターや持ち出せないギターではないように、なじみやすく、癖がないように仕上げてあります。
ガンガン使って欲しい、現場重視のギターです。CUSTOMはレギュラーとは違ったコンセプトで、提案型というのか、今までありそうでなかったモデルとして構築しました。
ギターはウェポン!見た目が強そうで、音もでかい(笑) ギターリストが引き立つそんなギターをコンセプトに、P90構造のピックアップをフロントとリアに配列して、ネックをローズウッドにすることで、ちょい悪っぽく仕上げてあります。
Private Reserveは完全なる1本もの。2本は同じものを作らない!という基本姿勢で作っています。1本ものですので自慢できるやつです(笑)DIABLOは見た目も音もそのまま、それにしか使えない不器用なのに、その分野ではフォルム・サウンド全てに、抜き出れるようなMETAL系のギターにしました。
重量的にもチェンバードにすることで、パフォーマンスを支えられて、ヘビーサウンドでもハウリングをおさえられるコンストラクションにしてあります。


-ネックはいずれもラッカー塗装になっていますが、ボディはモデルによってウレタンとラッカーを使い分けられていますね。これらはどういった理由で使い分けられていますか?
ネックのラッカーはマストです。
ポリエスターの物性の良くない所、木材への悪影響を知ってる以上、ポリは絶対に使いません。
ラッカー特有のサラサラ感と、フィット感、リペアーに対しての整備性を考慮すれば、ラッカー以外に選択肢はありませんでした。
ボディーのウレタンとラッカーの使い分けについてですが、レギュラーは基本ウレタンでコートしています。
比較的ビビットなカラーが多くなることを考慮して、発色よく、経年変化で黄変しないウレタンを使っています。ネックのようなリペアーもないですし。
CUSTOM、Private Reserveはラッカーを使ってます。ラッカー特有の雰囲気を大事にしたいからです。 

-ラッカー塗装についてですが、ラッカーよりウレタンの方が手入れが楽というのが世間的なイメージだと思います。
私自身もラッカーはあちこちにくっつくし、すぐ剥がれるし、べたべたするし...とラッカー塗装のギターを敬遠するギタリストの一人です。
昔に自作したテレキャスターのネックも、楽器屋さんで試奏させてもらったG社もそのカスタムショップのネックもねとねとして手にラッカーのにおいがつきました。
この辺りは塗料の質や使用環境の問題だったのでしょうか?
ラッカー塗装は弊社もどこも変わらないはずですが、当然のことながら環境が悪ければ塗面に影響は出てくると思います。
だからと言ってポリエステルにしたり、ウレタンにしたりという事と、管理上の問題は別の問題なので、自分たちのブランドイメージでモノ作りができればと考えています。
フレンチポリッシュを使ってる、多くのクラッシックギタリストもいますね、当然アルコール系に弱い塗料ですが取り扱いや環境を常に意識して、ギターを大事にしていますし、バイオリニストやチェリストもそうですよね!
絶対にそんなトラブルを作ったら、本人の自己責任を問われます(笑)
でもエレキギターって塗装を責められるのって、おかしいですよね!
自分のお付き合いのあるプロギターリストは皆、ラッカーでも丁寧に丁寧にギターを使っています。商売道具ですからね。
きちんと取り扱えば、一生ものだと思っています!! 

-DIABROのブリッジを除き、すべてのモデルのハードウェアにはGOTOHの物が採用されていますね。電装面ではCTSポットとマロリー、フレットはJESCER...これらにはどういったこだわりがあるのでしょうか?
GOTOH製品においては、絶対的信用を持っています。
古くからのお付き合いもありますが、開発担当の吉岡さんも同年代ですごく親身になって協力していただいてます。
CTSはVintageタイプを使っていて、Singleはアルミシャフト、Humはブラスシャフトで使い分けしています。
ポテンショメーターとして、フルアップ(残留抵抗値がない)するのではなく、オーディオポットとして残留抵抗値のあるものをあえて使う事で、ハイファイにならないように気を使っています。
マロリーは安定した数値をたたき出しますので、ブレが少なく基準を取りやすいからです。
フレットは消耗品ですから、変えることを前提にニッケルシルバー(NS)をチョイスして、ハイファイでないこと、精度があること、硬度が安定していることなどを試験したうえで使っています。又、フレットのポテンシャルも重要ですから、太めを使っています。 
 

-Private Reserveに採用されているオイルコンデンサは、通常ラインのマロリーとはどういった違いがありますか?なんとなくオイルコンをありがたがっているギタリストにとって、上位モデルにだけオイルコンが採用されているという点は凄く気になります。マロリーはすごく数値的に安定していますので、信頼のおけるキャパシターとしてレギュラーに使っていますが、もちろん安定供給という意味でも欠かせません。
オイルコンデンサーは供給面で問題が・・・・
そういった意味でも希少性としてとらえてもらった方がいいと思います。
とてもじゃないですけど、こんな供給面で不安定なコンデンサーをレギュラー商品に使うなんて恐ろしくて(笑)
僕らはサウンドを変化させるもの、というより単純に素子としてみていますのでレギュラー品には、色々が安定しているものがいいです! 
 
-ストラトには二点支持トレモロテレキャスはレギュラーラインには3連タイプのブラスサドル、カスタムモデルには6連タイプ。やはりこれも現場で求められる「王道」のサウンドを意識しての採用でしょうか?シンクロナイズドトレモロは6点支持の方がパワーのあるサウンドがあることは承知しているので  すが、 フィーリング的に2点支持の方が良かったので、6点支持の良さも踏まえたうえで、今回は2点支持の物をチョイスしています。 少し軽めのサウンドなんですが、ピックアップが重めなのでそこは大丈夫かと。3連のブラスサドルは、やっぱり総合的なバランスとして良いので使っています。 ベースプレートの厚みや形状、材質、駒の質量や材質なども気に入ってます。カスタムモデルは、ヴィンテージスタイルではないので、見た目もそうですが、機能性なども考慮してチョイスしています。 ピックアップがフロントもリアもP90スタイルで、パワーがあるので、ブーミーにならず ちょうどよい粘りが再現できているのではないかと思っています! 


-一貫してストラトタイプにはアルダー、テレキャスタイプにはアッシュが採用されていますが、これはどういった意図でしょうか?また、テレキャスにアルダーを使ったり、マホガニーコリーナといった他の木材は使用しないのですか?ピックアップの開発が間に合えば、順次対応していきたいですけど、マンパワーが足りません(笑)近々中に2ハムのSIGMAをリリースしますが、それはASHボディーです。 ASHのストラトタイプとALDERのテレキャスタイプに 今まで良い印象のものがなかったので、 自信のあるコンビネーションからスタートしています。 テレキャスマホガニーやリンバウッドも面白いとは思いますが、まだやらないと思います。 大体、ナチュラルだったりアメ色だったり、シースルー系になって、パーツ構成もそれなりで・・・ どこで個性を出したらいいのかも見当たらないので(笑) 


-CUSTOMの使用材についての質問です。アルダーバック/アッシュトップにローズネックという珍しい組み合わせですが、この組み合わせの意図について教えてください。
材料の使い方については、経験上の勘とフィーリングをものすごく大事にしています。
セオリーに当てはまらない材料のコンビネーションを用いながら、出音はいたって王道。
使えない音にならない様に、ピックアップと材料のバランスを考えて作ったらそうなりました。


-ピックアップはすべてkuwabara pickupsさんに特注して作ってもらっているとのことですが、モデル毎に違うタイプの物を使用していますか?表記が全て同じなので少し分かりにくいです。
ピックアップに興味を持っていただいたのはすごくうれしいことですし、僕らの狙い目でもあるのでしてやったりというところでしょうか(笑)
品番についてですが、ユーザーの皆さんたちに向けて発信しても、現状同じものがどこかで買えるわけでもないですし、
数値や構造を話したところで、どのくらいの方たちが興味を示して、何を得られるのかを考えた際に、USAオリジナルだけでも充分という判断で、特に猛烈にプッシュはしていません。
今後、単体販売をしていくつもりですが、その際には販売用には品番をつけますが、
純正品には、引き続きUSAオリジナルのままでいいと思っています。


-黒岩さんの仰った王道な音、使える音という表現についてですが、これらはどういった状態の音を指しているのでしょうか?
現在はアンプシュミレーターの技術向上によって、どんなギターでもそれ相応の音が表現できるようになりました。
それはそれでいいことなのですが、アンプシュミレーターは楽器ではありませんから、それに頼らずともきちんと鳴るギターを造ることを目標としています。僕らの目指すサウンドは、やはりアメリカンナイズドしたものになります。
粘りのある、野太くいて、きちんとギターの音域にハマったサウンドになってるもの、逆に言うと、カラッとしていて、クリーンなサウンドでないものになりますかね。
日本は住宅事情やヴォイシングの関係もあると思いますが、どうしても音量を小さくした際に居心地のいい音(比較的ハイアガリ)な音を好む傾向になります。
それが抜けのいい音と勘違いする人が多いのですが、実際バンドアンサンブルになると、他の機材の音域に邪魔されて、聞こえてこないんですよね・・・・
なので、そこは避けたいと思っています。とにかく、The日本のギター!!って音がしないようにしています。
Sigmaに関して言えば、SSHのレイアウトという事もありますので、ピックアップのレイアウト的にもスタジオ系でアレンジしやすく、アメリカンナイズドしたVintageサウンドも狙えるのでと思います。今後はピックアップの種類も増やしていく予定なので、ジャンルに関係なく、自分のスタイルにハマったギターがあれば
音を聞いて判断してもらえればいいと思います。 
 
-付属品と保証について教えて下さい。
付属品としては一般的なレンチですね。
それと、シリアルナンバーの入った、スペックシートがつきます。
保証に関しては、弊社の製造基準に準じて出荷しています。
1年間であれば、製造上の不備に起因する故障であれば、無償で修理・調整を保証します。 

-では最後に、どんな方にBlack Cloudさんのギターを使ってほしいですか?
一生懸命練習して、部屋にこもり、スタジオにこもり・・・
ステージに立って、オーディエンスの前に立ったとき、本当にアーティストになれるギタリストベーシストにカッコイイ楽器を使ってほしくて、とくに若い方たちに!
そんなイメージで作ってます。
カッコイイギターで無ければ、どんなにいい音でも、持って出たくないでしょう(笑)
僕らのギターをもってステージでいい音でカッコよく暴れてほしいです。 


以上!

Black Cloud代表の黒岩さんのお話でした。

これで23万~なんですから驚異のコスパです。

立ち位置的にはフェンダーと国産スタジオ系ギターの間くらいでしょうか。

一本買ってしまえば大体の音楽に対応できる、最大公約数なギターでした。

 

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